彼の歌(あのうた)


駅前の駐輪場 屋上でヒトリ
雨の中電車を見送っていた

見送ってたのは僕の想いで
君の駅まで向かう電車だ

たくさん話した
電話も
夜遅くまで
いつからか僕はめんどくさかっただろう?

君と居た部屋はまだあそこにあるのかい
まだソコに居るのかい 君はまだ 君はまだ君はまだ・・・

君の手首だったり 喉元だったり
触れてみたかったんだよ
強がりを隠すその髪型を
くしゃくしゃになでてあげたかったんだ

見かけるとその度胸が渇いていく
聞こえればその度喉が渇いていく
君を知っている、知っているんだ

雨は止んだはずなのに
聞こえる 鼓動 生きている
彼女は いつか死ぬ
知っているんだ

今出て行ったのは僕の想いで
君の駅まで乗り換えがあるよ

君といた部屋は
まだここにあるんだよ
君と聞いた歌を
まだ聞いているよ

ただそれだけ
たったそれだけなんだ








 

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